ロサンゼルスといえば、高速道路を走る無数の車、巨大な都市、そして活気に満ちたアメリカ西海岸の中心都市という印象があります。しかし、そのロサンゼルスの沖合には、まるで別世界のような島が静かに浮かんでいます。

サンタカタリーナ島。ロサンゼルスの港からクルーズ船に乗って海へ出ると、数時間後に現れる小さな島です。距離としてはそれほど遠くないにもかかわらず、そこには都市の喧騒とはまったく違う空気が流れています。
クルーズ船がゆっくりと島へ近づくにつれて、海の青さと穏やかな湾、そして山の斜面に広がる街並みが見えてきます。その風景は、南カリフォルニアというよりも、どこか地中海の港町のような雰囲気さえ感じさせます。
海の向こうに現れる、小さな港町アバロン
サンタカタリーナ島の中心となる街は「アバロン」と呼ばれています。クルーズ船が寄港するのも、このアバロンの港です。
船が湾の中へ入っていくと、港の周囲に広がる街の景色が見えてきます。半円形の湾に沿って並ぶカラフルな建物、山の斜面に建つ家々、そして海に浮かぶ数えきれないほどのヨット。穏やかな港の景色は、まるで映画のワンシーンのようです。

大型のクルーズ船は港の外側に停泊し、そこから小さなボートで島へ上陸することが多くなります。ボートで海を渡りながら近づいていくと、アバロンの街が徐々に大きく見えてきます。港へ足を踏み入れた瞬間、そこにはロサンゼルスとはまったく違う空気が流れていることに気づきます。
車よりもゴルフカートが走る島
サンタカタリーナ島の街を歩いていて、最初に気づくことの一つが「車の少なさ」です。
アメリカの都市といえば車社会ですが、この島では自動車の数が厳しく制限されています。その代わりに、街中ではゴルフカートが主要な移動手段として使われています。
坂道の多いアバロンの街を、小さなゴルフカートがゆっくりと走っていく光景は、この島ならではのものです。観光客向けにゴルフカートのレンタルもあり、カートに乗って島を巡るのも人気のアクティビティになっています。
歩いて散策するのも楽しい街で、海沿いの道をゆっくり歩きながら、ショップやカフェをのぞいていくと、自然と島の雰囲気に溶け込んでいきます。
透き通る海とヨットが並ぶ穏やかな湾
アバロンの港を眺めていると、この島の海の美しさに気づきます。水はとても透明で、光の加減によって深い青からエメラルドグリーンまでさまざまな色を見せてくれます。

湾の中には無数のヨットやボートが係留されていて、その風景はとても穏やかです。岸辺から海を覗き込むと、水の中を泳ぐ魚の姿を見ることもあります。
この透明度の高さから、サンタカタリーナ島はシュノーケリングやダイビングのスポットとしても知られています。海の中には豊かな海洋生態系が広がっており、海を楽しむためにこの島を訪れる人も多くいます。
港のベンチに座って、ヨットがゆっくり揺れる様子を眺めているだけでも、この島の魅力を十分に感じることができます。
ロサンゼルスのすぐ近くにある、静かな時間
サンタカタリーナ島で印象的なのは、時間の流れの違いです。
ロサンゼルスでは、巨大な高速道路を車が走り続け、人々が忙しく移動しています。しかし、この島ではゆったりと歩く人々の姿があり、港ではボートが静かに揺れています。
同じ南カリフォルニアでありながら、ほんの少し海を渡るだけで、こんなにも雰囲気が変わるのかと驚かされます。

観光地として整備されていながらも、どこか素朴で落ち着いた空気が残っている。そんな島の空気が、訪れる人を自然とリラックスさせてくれます。
クルーズ旅行だから出会える島
サンタカタリーナ島はロサンゼルスからフェリーでも訪れることができますが、クルーズ旅行の寄港地として立ち寄ることで、この島の魅力をより印象深く感じることができます。
広い太平洋を進むクルーズ船から、遠くに小さな島が見えてくる瞬間。そして、その島に上陸して街を歩く体験。こうした旅の流れが、島の印象をより特別なものにしてくれます。
大都市ロサンゼルスのすぐ近くにありながら、まるで別の世界のように穏やかな時間が流れるサンタカタリーナ島。

もしロサンゼルスからクルーズに乗る機会があれば、この小さな島に立ち寄る時間をぜひ楽しんでみてください。そこには、都市とはまったく違う静かな海の風景が広がっています。