著者 maroke
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オーストラリアへ行ったら、一度は食べてみたいと思っていたものがありました。カンガルー肉です。動物園では間近でカンガルーを見たばかりだったので少し不思議な気持ちもありましたが、現地のスーパーへ行くと牛肉やラム肉と同じように食用のカンガルー肉が並んでいました。
今回ブリスベンで買ったのは、K-ROOの「Herb & Garlic Kangaroo Steak」500g。宿泊していたキッチン付きのアパートメントへ持ち帰り、フライパンで焼いて家族で食べてみました。結論から言うと——想像していた“野性味の強い肉”とはまったく違いました。とても柔らかく、食べやすく、私が食べたものには気になる臭みがほとんどありません。オーストラリア旅行中に自炊できる環境があるなら、かなりおすすめしたい食体験です。

スーパーの精肉売り場に、普通にカンガルー肉が並んでいた
カンガルー肉というと、日本では珍しいジビエ料理のようなイメージがあります。ところがオーストラリアのスーパーでは、食用のカンガルー肉が冷蔵の精肉コーナーで販売されています。私が選んだK-ROOは、カンガルー肉のステーキ、フィレ、ミンチ、角切り、ソーセージなどを展開しているブランドです。
今回手に取ったのは、あらかじめハーブとガーリックで味付けされたステーキ。パッケージには「98% FAT FREE」と大きく表示されていて、500g入りでした。初めてカンガルー肉を料理する私にとって、すでに味付けされている商品はかなり気楽です。肉そのものを買ってソースを考える必要がなく、フライパンで焼くだけで一品になります。

同じK-ROO Herb & Garlic Kangaroo Steaks 500gは、Coles公式ではA$15、1kgあたりA$30で掲載されています。店舗や時期によって在庫や価格は変わりますが、オーストラリアならではの食材を家族で試す価格としては、思っていたより身近でした。
焼き方は意外と簡単。中強火で片面4〜5分
カンガルー肉は特別な調理器具が必要なのかと思っていましたが、実際には普通のフライパンで問題ありませんでした。K-ROO公式の調理方法もシンプルで、フライパンまたはバーベキューを中強火に熱し、表面に薄く油をひいて、ステーキを片面4〜5分ずつ焼きます。ミディアムレアが目安です。
私もアパートメントのキッチンにあったフライパンを使いました。すでにHerb & Garlicのマリネが付いているため、塩やこしょうを大量に追加する必要はありません。熱したフライパンに肉を置くと、ガーリックとハーブの香りが立ち上がり、見た目は普通の赤身ステーキそのものです。

大切なのは、焼いた後。公式ではアルミホイルをかけて10分休ませることが推奨されています。焼き上がってすぐ切りたくなりますが、ここは少し我慢。休ませてから切ることで、肉汁を落ち着かせて食べやすく仕上げられます。
もう一つのポイントは、フライパンへ肉を詰め込みすぎないことです。500gすべてが一度に入らない場合は、2回に分けたほうが表面をきれいに焼きやすくなります。カンガルー肉は脂が非常に少ないので、長時間焼き続けるより、しっかり熱したフライパンで短時間に仕上げるほうが向いていると感じました。
食べて一番驚いたのは、“臭みがない”こと
カンガルー肉を食べる前に一番気になっていたのは、独特の臭いがあるのではないかということでした。鹿肉などのジビエを想像すると、少しクセのある香りを覚悟してしまいます。
ところが一口食べてみると——まったくと言っていいほど気になる臭みを感じませんでした。少なくとも今回食べたHerb & Garlic Kangaroo Steakは、ハーブとガーリックの香りもあって非常に食べやすい味です。

食感も予想外でした。筋っぽくて硬い肉を想像していましたが、実際にはとても柔らかい。赤身らしいしっかりした肉の味はあるのに、噛み続けなければ飲み込めないような硬さはありません。焼き加減を守ったこともあると思いますが、「これなら普通にステーキとしてまた食べたい」と思える仕上がりでした。
牛肉とまったく同じ味ではありません。ただ、“珍しいから一度だけ食べる肉”ではなく、普通の夕食として十分に成立するおいしさです。カンガルーという名前から味を想像して避けてしまうのは、少しもったいないと思いました。
低脂肪で高たんぱく。栄養面でもかなり魅力的だった
カンガルー肉を食べてもう一つ印象に残ったのが、栄養面です。K-ROO公式の栄養情報では、Herb & Garlic Kangaroo Steakは100gあたり401kJ、たんぱく質19g、脂質1.2g、鉄3.1mg。パッケージにも98% Fat Freeと表示されています。
つまり、脂身の多いステーキとはかなり性格が違います。赤身肉の満足感がありながら脂質が低く、たんぱく質や鉄を摂れる。K-ROOもカンガルー肉を、たんぱく質や鉄を含む非常に脂肪の少ない肉として案内しています。
もちろん、一つの食品だけで健康が決まるわけではありませんし、今回の商品はハーブ&ガーリックのマリネ商品なので塩分なども含まれます。それでも、“肉をしっかり食べたいけれど脂質は抑えたい”という時に選びやすい赤身肉なのは大きな魅力です。旅先で珍しいものを食べたというだけでなく、「普段の食事としても合理的なのでは」と感じました。
初めてなら、味付きステーキがかなり食べやすい
カンガルー肉にはミンチやフィレなどいろいろなタイプがありますが、初めてなら今回のような味付きステーキはかなり試しやすいと思います。すでにハーブとガーリックの風味が付いているので、難しいレシピを考える必要がありません。
付け合わせも特別なものは不要です。サラダ、パン、ポテトなど、普段ステーキに合わせるものなら何でも合います。K-ROO公式でもHerb & Garlic Steakをスイートポテトやサラダと合わせるレシピを紹介しています。
旅行中は外食が続きがちですが、キッチン付きのアパートメントに泊まっているなら、現地スーパーで食材を買って料理する時間そのものが旅の思い出になります。オーストラリア産のワインを用意して、カンガルーステーキを焼く。レストランとは違う、“現地で暮らしているような夕食”になりました。
脂の多いステーキが好きなら、好みは分かれるかもしれない
かなり気に入ったカンガルー肉ですが、誰にでも牛肉以上におすすめできるというわけではありません。霜降り肉のような脂の甘さや、口の中に残るジューシーさを求める人には、かなりあっさり感じると思います。
また、脂が少ないぶん焼きすぎには注意が必要です。長く加熱すると水分が抜けて食感が硬くなりやすいので、商品ごとの表示やメーカーの調理方法を確認し、自分の好みに合わせて仕上げるのが大切です。
そしてスーパーによっては在庫がないこともあります。Colesのオンライン商品ページでも店舗によって利用できない場合があるため、どうしても食べたい場合は大型店の精肉売り場を確認しておくとよさそうです。
オーストラリアで自炊するなら、一度は試してほしい
実際に買って、焼いて、食べてみるまで、カンガルー肉にはもっと強いクセがあると思っていました。しかし今回食べたものは、そのイメージをきれいに覆してくれました。
柔らかい。食べやすい。気になる臭みがない。そして非常に脂肪が少なく、たんぱく質や鉄も摂れる。珍しい食材という面白さだけでなく、肉そのものとしてかなり魅力があります。
オーストラリアでは、カンガルーは見るだけの存在ではなく、食文化の一部でもあります。旅行中にキッチンを使えるなら、レストランで完成した料理を食べるだけでなく、スーパーの精肉売り場で自分でカンガルー肉を選び、フライパンで焼いてみるのも面白い体験です。
オーストラリア旅行で「現地でしかできない食体験をしてみたい」と思ったら、ぜひスーパーのカンガルー肉売り場をのぞいてみてください。私なら、次に行った時もまた買います。
