最近はノイズキャンセリングヘッドフォンを使っている人を街中でよく見かける。
そこで、最もノイズキャンセリング効果が高い、ソニーとボーズのノイズキャンセリングヘッドフォンの最上位機種、「BOSE QuietComfort 15」と「SONY MDR-NC600D」を比較してみる。
ボーズのQuietComfort 15も、ソニーのMDR-NC600Dもどちらも実勢価格は3万円台後半。そしてどちらも耳をすっぽりと覆うアラウンドイヤー型で形状も似ている。
そこでどちらも、100時間ほどのエイジングを終えた後の音質を比較してみた。
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全般的な音質
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BOSE QuietComfort 15
- BOSEのヘッドフォンは基本的に重低音がうるさいくらい響くが、 QuietComfort 15ではそれがやや控えめで聴きやすい。高音までしっかりと出ており「澄んだ音」という印象。ノイズキャンセリング効果はかなり高く、部屋の中でつけても、冷蔵庫の音が完全に消されて静寂になった。
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SONY MDR-NC600D
- 高音が少し控えめで、クラシックやヴァイオリンのような中音域が豊富に響いている。低音は QuietComfort 15よりもやや強めな印象。こちらもノイズキャンセリング効果はかなり高いが、もともと静かな部屋の中では小さなホワイトノイズがきになることがある。
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BOSE QuietComfort 15
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高音
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BOSE QuietComfort 15
- しっかりとした「抜け」のある高音がよく響く。
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SONY MDR-NC600D
- QuietComfort 15と比べてやや高音は弱く感じる。サ行の音が少しこもったような感じになる。
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BOSE QuietComfort 15
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中音域
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BOSE QuietComfort 15
- BOSEのヘッドフォンはややドンシャリ感があるが、このヘッドフォンはほぼフラットに音が出ている印象。 MDR-NC600Dに比べるとやや中音域は弱い。
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SONY MDR-NC600D
- 中音域に関してはこちらは文句ない。豊富に響いており、二胡やヴァイオリンのような楽器の生の音がよく響く。
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BOSE QuietComfort 15
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低音
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BOSE QuietComfort 15
- ちょうと適切な音量。BOSEは一般的に低音が響きすぎる気がするが、このヘッドフォンではしっかりと響くものの、うるさくはなく、心地良い。
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SONY MDR-NC600D
- 超重低音までブォーンとしっかり響く。映画館のような大きなスピーカーから鳴っているヘッドフォンのような自然な感じで聴きやすい。
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BOSE QuietComfort 15
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ノイズキャンセリング効果
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BOSE QuietComfort 15
- 低音域から中音域にかけてはしっかりとノイズキャンセルできており、音楽をかけていれば全く聞こえなくなる。特にエンジン音やモーター音など「うるさい音」は完全に消えてしまう。高めの音は聞こえてしまうが、気になる音は完全に消されるので、音楽を消して、耳栓として使うこともおすすめ。
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SONY MDR-NC600D
- QuietComfort 15に比べると、低音域のノイズキャンセル効果は抜群。中音域のキャンセル範囲は少し狭い印象。しかし、じっくりと比べないと分からないくらいで、ノイズキャンセル効果はこちらも抜群。
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BOSE QuietComfort 15
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その他
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BOSE QuietComfort 15
- 装着感は、アラウンドイヤー型で圧迫感もないため、半日くらい付けていても平気。夏はすこし暑く感じるかもしれないが、蒸れることはない。電池寿命も、単4電池一本で35時間も使えるので、長距離フライトでも平気。
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SONY MDR-NC600D
- こちらも装着感はかなりいい。イヤーパッドの圧力も感じず、半日つけていても違和感なし。電池寿命が連続使用10時間とやや短く、充電式なので、ヨーロッパ便などでは途中でバッテリーが切れて使えなくなるかもしれない。その点は要注意。
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BOSE QuietComfort 15
このように簡単に比較したがどちらも、ノイズキャンセル効果は感動モノで、一度試してみるべきだろう。特によく飛行機に乗る人や通勤で毎日電車を使う人にはオススメ。
BOSE QuietComfort 15は正規品と並行輸入品がある。輸入品は円高のおかげで少し安くなっているが、国内の保障は受けられない。商品はどちらも同じ物。